好きの海に溺れそう
「杏光、お風呂で身体あっためな?」

「…一緒に入らないの?」



杏光にはかなわない…。



「浴衣脱がすのは醍醐味だと思うのでどうぞ!」



なに言ってんの…。



まあ…割と当たってはいますけど…。



でもそんなん恥ずかしくて素直にできるわけない!



「ほらほら早く~」

「てか…ここで脱ぐの…?」



ここ、脱衣所でもなくただの部屋なんだけど…。



「浴衣をハンガーに干さないといけないから」

「なるほどね…」

「海琉に脱がせてもらわないとお風呂入らない」



それは困る…。



仕方ないので、赤い顔なのを感じたまま、杏光の帯に正面から手をかけた。



どっきどきする…。



するっと外れた帯。



次に、腰紐を2本とも外した。



女の人の浴衣は、男の浴衣と違って締めるものが多い。



外した瞬間、杏光の肌と下着が浴衣の隙間から見えた。



刺激が強いです…。



雨で冷えた肩に手をかけて、ゆっくりと浴衣を脱がせた。



浴衣が完全に脱げた瞬間、杏光が俺の首に抱きついて思い切りキスしてきた。



ちょっ…。



姿勢を崩しそうになりつつ、俺もそれに応える。
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