好きの海に溺れそう
「海琉、あーん」



言われるまま口を開けると、アイスの乗ったスプーンを口につっこまれた。



…さっきは悠麗に怒ったけど訂正。



「風邪移るじゃん!」

「あたしの風邪ならいいでしょ?」

「…」



何がいいのかわからないけど、まあいっか…。



杏光嬉しそうだし…。



杏光に甘いな俺…。



「でも風邪引いてつらいけど、久しぶりに1日ゆっくり休めてよかったかも」



杏光が言った。



そんな杏光の頭を撫でる。



杏光は猫みたいな表情で嬉しそうにしてる。



そんな杏光が可愛くて、顔に手をやって頬を親指でなぞった。



杏光を部屋でまた寝かせてリビングに出た。



悠麗たちは多分部屋に行ってて誰もいない。



暇だし晩ご飯でも作ろうかな~。



冷蔵庫の野菜室を開けたら、八百屋?って思うくらいにたくさんの野菜。



なんでこんなに野菜あるの…?



野菜であふれかえってる。



夏野菜カレーでも作ろうかな…。



野菜を一個一個出して、丁寧に洗ってから皮を剥く。



大きい鍋にとにかく何でもかんでも突っ込んで具材を炒めた。



水を入れて沸騰させてる間に、杏光用におかゆの準備。



野菜が入ったおかゆにしよう。
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