好きの海に溺れそう
悠麗たちにもご飯できたの知らせたいけど悠麗にまたじとっとした目を向けられそうなので放っておいた。



カレーだしいいや。



そこに小太郎くんが帰ってきた。



「おかえりー」

「おー。ありがとな、杏光の看病してくれて」

「いいえー。ご飯できてるよ」

「本当お前できた嫁だな…」



はは…。



手洗いうがいを済ませた小太郎くんは、杏光の部屋をそっと覗いてからこっちに戻ってきた。



2人でカレーを食べ始める。



「最近ちょっと働かせすぎてちょっと反省してんだよ、俺」



小太郎くんが食べながらふと言った。



「杏光の企画だから、責任持ってやらせようと思って動いてもらってたけど、あいつまだ高校生だしな…」

「でも、忙しそうなの、杏光楽しそうだったよ」

「そっか…。ならまあ良いけど…」



なんて話しながら、小太郎くんが二杯目のおかわりをしたところで、杏光が起きてきた。



「おいしそうな匂い~」

「おはよ」

「カレー?」

「杏光はおかゆ」

「えー…カレー食べたい」

「おかゆもおいしいよ」
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