好きの海に溺れそう
「どうしたの?」

《今勉強中なんだけど、夫婦げんかはじまって全然集中できないからそっち行ってもいい~?》

「邪魔しないからおいで!!」



やった~。



一時間後に、受験生がよく持ってるようなプラスチックのバッグを持った玖麗が来た。



リュックも背負ってるのに、その上そんなバッグまで…。



受験生は大変だ…。



「そのテーブル使って~」

「ありがと!」



来て早々、勉強道具をテーブルの上に並べる玖麗。



あたしは邪魔にならないようにキッチンでお茶を淹れた。



あと、棚からチョコを出す。



勉強には甘い物がいいよね?



「はい」

「ありがと~」



あとは、平日に溜まった家事をしよう。



洗濯したり、お風呂やトイレを掃除した。



洗い終わった洗濯物を狭いベランダに干す。



夜ご飯は…。



冷蔵庫にはほとんど何もない。



「玖麗~。あたし買い物行ってくるけど夜ご飯なに食べたい?」

「んー…カレーかな」

「了解~。あと他に買ってきてほしいものある?」

「グミ!」



よし、行ってこよう。
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