好きの海に溺れそう
「じゃああたし達帰らなきゃ…」

「ん…。今日はありがと。日夏先輩も、ありがとうございました」



日夏先輩が軽く笑いながらうなずいた。



「あ、杏光先輩、良いものあげますよ」

「ん?なに?」

「猫海琉!」

「見たい!」



えっ、なになに?



新太が見せた画像は、俺が猫のカチューシャつけながらぼーっとポテトを売ってる姿。



いつの間に撮ったの!?



「やだ~海琉超可愛いじゃん~」

「もういいよ…」

「このカチューシャどうしたの?持って帰って今度あたしにも見せてよ」



恥ずかしい!



でも杏光があまりにも嬉しそうだから、渋々今度見せると約束した。



「じゃあ来週来るとき絶対ね!」

「わかったよ…」

「では…帰ります」

「ん…」



杏光と日夏先輩が帰った。



次に会えるのは来週の金曜日だ。



こんな気持ちをいつまで抱え続けていけばいいんだろう…。



後夜祭を新太と芹田と参加してから、家に帰った。



「ただいまー」

「おかえりー」



えっ…?
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