好きの海に溺れそう
まあでも貸してあげよう。
そう思ってカバンから数学の教科書を出す。
「はい」
「サンキュー! マジ助かる!」
そう言いながら教科書をぺらぺらめくる新太。
手が止って笑い出した。
ん、なに…?
「お前、かわいい落書きすんな~」
新太が言った。
落書き…?
落書きなんてした覚えないけど…って、え!?
新太が見せてきた教科書の落書きは明らかに杏光のタッチ。
それにアンダーラインの色とかも俺がいつも使ってるペンじゃない…。
もしかしてこれ…。
慌てて教科書の後ろの名前を確認したら、俺がよく知っている丁寧な字で「暮名 杏光」と書いてあった。
「…」
「…なんで杏光先輩の教科書、お前が持ってんの?」
「…」
「もしかして一緒に住んでたり…?」
「…」
最悪だ…。
バレた…。
新太が嬉々として芹田のところに飛んでいき、ニヤニヤしながらなにか喋ってる。
そしてあっという間にクラス中に広まってしまった。
そう思ってカバンから数学の教科書を出す。
「はい」
「サンキュー! マジ助かる!」
そう言いながら教科書をぺらぺらめくる新太。
手が止って笑い出した。
ん、なに…?
「お前、かわいい落書きすんな~」
新太が言った。
落書き…?
落書きなんてした覚えないけど…って、え!?
新太が見せてきた教科書の落書きは明らかに杏光のタッチ。
それにアンダーラインの色とかも俺がいつも使ってるペンじゃない…。
もしかしてこれ…。
慌てて教科書の後ろの名前を確認したら、俺がよく知っている丁寧な字で「暮名 杏光」と書いてあった。
「…」
「…なんで杏光先輩の教科書、お前が持ってんの?」
「…」
「もしかして一緒に住んでたり…?」
「…」
最悪だ…。
バレた…。
新太が嬉々として芹田のところに飛んでいき、ニヤニヤしながらなにか喋ってる。
そしてあっという間にクラス中に広まってしまった。