好きの海に溺れそう
家を出ると、瀬野くんの家から背の高い女の子が出てきた。
最近はいつもこの子ばかり見る。
その子のあとに瀬野くんが顔だけ出して出てきて、「じゃーね-」と言ってその子に手を振った。
海琉と顔を見合わせる。
その子が行ってから、瀬野くんに挨拶した。
「デート?」
「ん。それより最近ずっと同じ子だね、好きなの?」
あたしがそう言ったら瀬野くんは肩をすくめた。
「逆に暮名はなんでそんな気になるんだよー。俺のこと好きなの?」
瀬野くんが軽口でそう言ったら、海琉が瀬野くんを睨んだ。
「あー、悪い悪い海琉。冗談」
「その冗談つまんないよ!」
海琉と瀬野くんはもうすっかり仲良しで、「瀬野くん」「海琉」と呼び合ってお互いため口だ。
「でもやっぱ…」
瀬野くんが口を開いた。
「ん?」
「好きなんだよなー…俺、あいつのこと」
おお…。
そんなことをさらっと…。
「付き合ってるわけじゃないんだ」
「体の関係止まり」
「脈は?」
「ねえなー…」
最近はいつもこの子ばかり見る。
その子のあとに瀬野くんが顔だけ出して出てきて、「じゃーね-」と言ってその子に手を振った。
海琉と顔を見合わせる。
その子が行ってから、瀬野くんに挨拶した。
「デート?」
「ん。それより最近ずっと同じ子だね、好きなの?」
あたしがそう言ったら瀬野くんは肩をすくめた。
「逆に暮名はなんでそんな気になるんだよー。俺のこと好きなの?」
瀬野くんが軽口でそう言ったら、海琉が瀬野くんを睨んだ。
「あー、悪い悪い海琉。冗談」
「その冗談つまんないよ!」
海琉と瀬野くんはもうすっかり仲良しで、「瀬野くん」「海琉」と呼び合ってお互いため口だ。
「でもやっぱ…」
瀬野くんが口を開いた。
「ん?」
「好きなんだよなー…俺、あいつのこと」
おお…。
そんなことをさらっと…。
「付き合ってるわけじゃないんだ」
「体の関係止まり」
「脈は?」
「ねえなー…」