好きの海に溺れそう
あたし達も2人を気にせずにゆっくり見て回った。



一通り回ってから4人で水族館内のカフェに入った。



「水族館久しぶりに来たけど楽しいね」

「涼夏さん食べられる魚ばっかり見てたけどな」

「え? そんなことないよ」



そんな会話をしてる2人。



そんなことあるから!と思ったけど黙ってた。



「杏光ちゃんと海琉くんはラブラブだよね。2人は長いの?」



涼夏ちゃんが突然あたし達に振った。



「幼なじみで、生まれたときからずっと一緒です。付き合ってからは…2年かな?」

「生まれたときから!? すごいね、それ。ずっと一緒にいて飽きたりしないの?」



涼夏ちゃんが聞いた。



あたしは海琉をちらっと見る。



いつもなら「めちゃくちゃ大好きなので~」とか「ずっとラブラブですよ~」とかそんなこと言ってたと思う。



でも今日はそんな甘っちょろいこと言わないもん…。



「飽きるっていうか…飽きたりはしないですけど、一緒にいる時間が長い分喧嘩とかはちょいちょいしますよ」



冷静にそう言った。



まあ実際は、めちゃくちゃ些細なことだから喧嘩しても10分後には元に戻ってることがほとんどだけどね。



幼なじみだし考えてること我慢しないで言うけど、お互いのことを尊重し合ってるから、何か意見の食い違いとかあってもそんなに衝突はしないし。



だからストレス溜めないでずっと一緒にいられるんだと思う。



今日はあたしのちょっとした海琉への反抗だけどね~!
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