好きの海に溺れそう
あたしの冷静さに、ほとんど顔に出してないけど海琉はまた少し面食らったみたいだ。



好きって言われることを当たり前のことにしないでよね!



やっぱ緊張感ってのは大事だ。



まあ本当に大好きであたしが日常的に言ってるんだけど…。



「涼夏ちゃんは恋愛とかどうなんですか?」



あたしが言ったら瀬野くんの耳がぴくっと反応した。



我ながらナイスでしょ?



「んー。今は瀬野とたまに会ってエッチするくらいで他は特に浮いた話はないかな」

「恋人とか欲しいとかは?」

「そうだね、良い人がいたら彼氏は欲しいかも。いつまでも人のセフレじゃね」



あたしから見たら充分脈アリな気がするけどどうなんだ…?



セフレとかあたしにとっては未知の世界だからわかんない…!



どっちにしろ涼夏ちゃんは天然ぽいし分からなくてもおかしくなさそうだけど。



「じゃあ俺と付き合えば?」



瀬野くんがさらっと言った。



えっ…。



すごい、目の前で告白見ちゃったよ…。



「何言ってんの?」

「本気だから。俺と付き合えば?」

「好きなの?」

「好きだけど」



言った…!



「え…まじ?」

「ん。だから今日も誘ったわけだし。付き合うの?付き合わないの?」

「付き合…う…」
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