好きの海に溺れそう
それはやっぱり、杏光が卒業して落ち着いてからじゃない?



でも、早く杏光と家族になりたいな…。



「あ、そういえばあたし明日会社の飲み会だから」

「そういえばそうだったね。何時?」

「うーん、日付回る前には帰るよ」

「了解」



そう言ってもう一度杏光を抱きしめ直して眠った。



おやすみ、杏光…。



次の日も元気に出勤。



「おはようございまーす」

「海琉さん! おはようございます~」



大学生バイトのアンリちゃん。



よく働く良い子だけど接し方の距離がめちゃくちゃ近い。



「海琉さんって~、顔めちゃくちゃ可愛いですよね!?」

「そんなことない…」

「ありますって~。あたしめちゃくちゃタイプの顔です」



こういうのなんて反応するのが正解なの!?



わからない…。



その日も1日働いて家に帰った。



時間は0時を回ってる。



杏光いないけど!?



日付回る前に帰るって言ってたよね…?



何かあったのかな…。



心配になって電話をかけた。
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