好きの海に溺れそう
「杏光~! 結婚おめでとう~!」

「日夏ー! ありがと!」



披露宴では、色んな人があたしの席に来てくれた。



変わらず仲の良い日夏。



日夏だけじゃなくて、あたしに良くしてくれた日夏のご一家と、歩も招待した。



日夏と歩もそろそろ結婚するんだって。



付き合う前が懐かしい。



「杏光ちゃん! 超綺麗!」

「涼夏ちゃん~! 久しぶりー!」



そして、瀬野くんと涼夏ちゃんカップル。



あたし達の目の前で爆誕したこのカップルは、一昨年デキ婚して、今は二児の親。



今でもたまに一緒に遊んだりする。



子供達はとってもかわいい。



「海琉~。お前マジ…幸せになれよ…」

「なに泣いてんの、新太…」



それから、新太くんと芹田くん。



卒業後も、海琉とはずっと仲が良い。



たまにうちに来てご飯を食べて帰ってく。



高校の時から相変わらずの関係。



「杏光さん、今日も綺麗っすね」

「芹田くんありがと~」

「海琉、今日は嫉妬しねえの? 高校のときはすぐ嫉妬してたのに…」



芹田くんも、今日もいつも通りだ。



ちなみに海琉はというと、多分嫉妬よりも「そりゃ杏光は綺麗でしょ」っていう気持ちの方が強いとみた。



あとで聞いてみたら、「さすが…」と、若干顔を赤くしてた。



最近あんまり赤面が見られなかったから、久しぶりですごく可愛い。
< 347 / 350 >

この作品をシェア

pagetop