怖い話特集
それはどうやら二人の男女の会話らしかった。女が男に早口で、笑いながら話しかけていた。男も時おり楽しそうな声で応える。

聞き入っているうちに夕方のチャイムがなり、何となく後ろ髪を惹かれる思いでトンネルを後にした。 

次の日トンネルに行くと従姉妹はさっそく壁に耳を当ててみた。

やはり聞こえる。

昨日と同じ男女の声だ。

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