怖い話特集
後ろのハッチが開いて、何か積んでるのが分かった。

でも今回はドラム缶とか、段ボールじゃなかった。

置いた時の音がね、いつもと違ってた。重そうなもんではあったけど。

更に変だったのが、SさんとKさんが同乗した事。

いつもは俺一人で、ベンツについてくだけなのに。しかもいきなり首都高に入った。

あそこはカメラもあるし、出入口にはNシステムもあるから。

こういう仕事の時は、 一般道でもNシステムは回避して走るのに。

名首都高の環状線はさ、皇居を見下ろしちゃいけないとかでさ、何ヵ所か地下に入るよね。

恥ずかしながら、俺は運転には自信あるけど、道覚えるのは、苦手なんだよね。

方向音痴だし。

多分環状線を、2周くらいしたと思う。

車が途切れたところで、突然Nさんが乗るベンツが、トンネルの中でハザード出した。

それまでSさんもKさんも、ひと言もしゃべらなかったけど、Sさんが右の車線に入って止めろって言われるままに止めたよ。

そこって合流地点だった。
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