怖い話特集
部屋に帰ってから、また二人で飲み始めた。
でも、大村はさっきのことでバツが悪いのか元気が無く、ふとした拍子に会話が途切れて、お互いに黙ってしまうようなことが多くなった。
そんな感じで会話が途切れると、大村はキョロキョロと視線を動かしたりする。
その内、「何かゲームやろうぜ」と大村が言い出した。
こいつがゲームで遊びたがるなんて珍しいなとは思いつつも、『真・三国無双3』で遊んだ。
二人ともすぐに熱中し始め、大村もいつも通りの元気な感じになってきた。
そうしている内にバスが無くなる時間になって、大村は帰って行った。
この時の俺は、スーパーでのことなんか完全に忘れていたと思う。
次の日から、大村の行動がおかしくなり始めた。
まず、やたらとウォークマンで音楽を聴くようになった。
別にそれ自体はおかしなことではないけど、出勤途中に顔を合わせてこちらから声をかけても、軽く手を上げるだけでイヤホンを外そうとしない。
近寄ってみると、物凄い大音量で聴いているみたいで、やたらと音漏れしていた。
ちょっと感じ悪いなと思ったけど、その時は別に何も言わないでおいた。
それが、昼休みにまで音楽を聴くようになった。
昼飯に誘おうとしても、大村はそそくさとイヤホンを付けて、一人でどこかに行ってしまう。
挙げ句、仕事中にまでイヤホンを外さなくなった。
さすがにこれはおかしいと思っていたら、大村よりも更に上の先輩が大村を怒鳴りつけた。
それからは、仕事中に音楽を聴くようなことはなくなったけど、代わりに独り言を言うようになった。
しかも、「うるさい」とか「ああああああ」などと大声で言う。周りが注意してもやめようとしない。
みんな正直気味悪がっていた。
見るに見かねて、退勤してから大村を呼び出して話をすることにした。
大村は最初、俺と話すのを渋ったけど、「賑やかなところでだったら話す」と言うので、ファミレスに連れ出した。
ファミレスはそこそこの混み具合で、高校生が大声ではしゃいだりしていた。
それから、俺が「最近のお前はおかしい」と切り出すと、大村は「自分でもわかってる」と言った上で、独りでに話し始めた。
なかなか要領を得ない話だったんだけど、大雑把にまとめると下記のような感じ。
例のスーパーでの一件以降、ふとした拍子に、笑い女の「いひゃっいひゃっいひゃっ」という笑い声が聞こえるようになった。
初めは微かに聞こえるという程度で、空耳かとも思っていたんだけど、背後から段々近付いて来ているような感じで、日を追う毎に笑い声は大きくなっている。
周りで何かの音(音楽や人の声)がしているような時には笑い声は聞こえてこないのだけれど、ふと無音状態になると、「いひゃっいひゃっいひゃっ」が聞こえてくる。
今では、少しくらい辺りが騒がしくても、それ以上のボリュームで笑い声が聞こえてくることもある。
何より辛いのは夜中で、寝ようと思って電気を消すと、部屋中に鳴り響くような勢いで笑い声が襲ってくるので、とてもじゃないけど寝つくことなんてできない。
でも、大村はさっきのことでバツが悪いのか元気が無く、ふとした拍子に会話が途切れて、お互いに黙ってしまうようなことが多くなった。
そんな感じで会話が途切れると、大村はキョロキョロと視線を動かしたりする。
その内、「何かゲームやろうぜ」と大村が言い出した。
こいつがゲームで遊びたがるなんて珍しいなとは思いつつも、『真・三国無双3』で遊んだ。
二人ともすぐに熱中し始め、大村もいつも通りの元気な感じになってきた。
そうしている内にバスが無くなる時間になって、大村は帰って行った。
この時の俺は、スーパーでのことなんか完全に忘れていたと思う。
次の日から、大村の行動がおかしくなり始めた。
まず、やたらとウォークマンで音楽を聴くようになった。
別にそれ自体はおかしなことではないけど、出勤途中に顔を合わせてこちらから声をかけても、軽く手を上げるだけでイヤホンを外そうとしない。
近寄ってみると、物凄い大音量で聴いているみたいで、やたらと音漏れしていた。
ちょっと感じ悪いなと思ったけど、その時は別に何も言わないでおいた。
それが、昼休みにまで音楽を聴くようになった。
昼飯に誘おうとしても、大村はそそくさとイヤホンを付けて、一人でどこかに行ってしまう。
挙げ句、仕事中にまでイヤホンを外さなくなった。
さすがにこれはおかしいと思っていたら、大村よりも更に上の先輩が大村を怒鳴りつけた。
それからは、仕事中に音楽を聴くようなことはなくなったけど、代わりに独り言を言うようになった。
しかも、「うるさい」とか「ああああああ」などと大声で言う。周りが注意してもやめようとしない。
みんな正直気味悪がっていた。
見るに見かねて、退勤してから大村を呼び出して話をすることにした。
大村は最初、俺と話すのを渋ったけど、「賑やかなところでだったら話す」と言うので、ファミレスに連れ出した。
ファミレスはそこそこの混み具合で、高校生が大声ではしゃいだりしていた。
それから、俺が「最近のお前はおかしい」と切り出すと、大村は「自分でもわかってる」と言った上で、独りでに話し始めた。
なかなか要領を得ない話だったんだけど、大雑把にまとめると下記のような感じ。
例のスーパーでの一件以降、ふとした拍子に、笑い女の「いひゃっいひゃっいひゃっ」という笑い声が聞こえるようになった。
初めは微かに聞こえるという程度で、空耳かとも思っていたんだけど、背後から段々近付いて来ているような感じで、日を追う毎に笑い声は大きくなっている。
周りで何かの音(音楽や人の声)がしているような時には笑い声は聞こえてこないのだけれど、ふと無音状態になると、「いひゃっいひゃっいひゃっ」が聞こえてくる。
今では、少しくらい辺りが騒がしくても、それ以上のボリュームで笑い声が聞こえてくることもある。
何より辛いのは夜中で、寝ようと思って電気を消すと、部屋中に鳴り響くような勢いで笑い声が襲ってくるので、とてもじゃないけど寝つくことなんてできない。