逃がすもんか!





私は涙を拭うこともせずに、佐田を包丁で刺してしまう。そして、終わりなんて来るはずがないForever loveが終わってしまうのだ。



私は迷った。今、ここで電話をかけていいものか……と。でも、決めたんだった。私は、決めたのだった。



電話をかけた。申し訳なさそうな佐田の、「もしもし。」が聞こえてきた。



「メール見てくれた?」



「見たよ。だから、かけたの。」



「そっか……。」



佐田は黙りこくった。別れたい理由を私に言うかどうか迷っているようだった。しかし、決心したのか佐田の息を吸う音が聞こえた。



「……ごめん、浮気した。」



「……。」




< 46 / 50 >

この作品をシェア

pagetop