ガチャ

「ただいま〜…」

チャラララ〜

ドアを開けると共に着信を知らせる音が鳴り響いた。

”着信 和也”


「もしもし。」

重い口を動かした。

「今どこ」

少し怒り口調の和也。

「家だよ」

「ほんとかよ。なにしてんの?」

「ご飯食べようとしてた」

「なに作ったの」

「パスタだよ」

「写真撮っておくれよ。じゃ」

ツーツーツーと一方的に電話を切られた。

パスタを作ったなんて嘘。
私はフォルダから数日前家で作って撮っていたパスタの写真を和也に送った。

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