糖度高めな秘密の密会はいかが?
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事件の事もあり、ドキドキしながら出勤したのだが、誰も何も聞いて来なかった。

日下部さんが上手く収めてくれたのかは定かではないが、他の部署の人からも何も聞かれず、コソコソ話を囁かれる様子もなく、いつもの職場に戻っていた。

時は過ぎて更に3日後。

春の心地良い気温に負けて、うたた寝しそうなお昼近く。

デスクワークをしていると、とてつもない眠気が襲ってくる。

妊娠初期もいつもとは違う眠気が出るとネットに記載されていた。

この眠気は女の子の日が近付いて来てるのか、妊娠初期なのか・・・よく分からない。

「秋葉、先日言ってた入浴剤の会社の"LUPINASU"に午後行く事になったから、一緒に打ち合わせに来て」

「分かりました」

少し前に有澄が言っていた入浴剤の会社だ。

コラボ商品を作る事が決定したらしい。

サンプルを見せて貰い、良さそうな物をピックアップしに行く。

商品決定会議を重ねるので、店頭に並ぶのはまだまだ先の話・・・。

取引先のLUPINASUバス株式会社には14時に待ち合わせと聞いている。

お昼時間になったら直ぐに会社を出るから駐車場の入口に来て、と日下部さんに言われたので言われるがまま来たのだけれど・・・相良さんが乗せて行ってくれるのかな?

「悪い、待たせたな。こっち来て」

遅れて登場の日下部さんは駐車場の奥の方へ進む。

相良さんの車はあるけれど通り過ぎて、シルバーの車の前で立ち止まる。

「……?誰の車ですか?」

営業の社用車にしては目新しい。

「俺の。とにかく乗って!」
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