糖度高めな秘密の密会はいかが?
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「…あお…起き…」

遠くから誰かの声が聞こえる。

ポカポカ暖かい。

頬に誰かの指の感触…引っ張られているのか、痛い。

「何時だと思ってるんだ、起きろっ」

「…うぎゅっ、いた…いぃ」

うっすらと目を開けると静まり返った会議室が視界に入った。

「18時47分37秒…お前、何時間寝るつもりなんだ!」

「寝てました?」

「寝てました?じゃないだろ、確信犯が!パソコンはつけっぱなしで戻って来ないから体調悪いのかと思って早退させようと思ってたけど…
まさか、寝てるとは…」

私は会議室の椅子に座り、机に突っ伏して四時間近くも寝ていたらしい。

「お前、体調悪いなら先に言えよ。早退すれば良かっただろ。会議室のエアコンもつけないで寝てたら余計に体調悪くなるだろっ!」

私の隣には日下部さんが座っていて、ノートパソコンで仕事をしながら私に説教じみた事を言ってきた。

気づけば私の肩には、私のひざ掛けが掛けてあった。

頭が痛いのと胃のムカムカ感がなくなり、完全に二日酔いから抜け出したみたいだが、何だかお腹が空いた気がする。

お昼は気持ちが悪いから紅茶と小さいロールパン一つだけだった。

寝起きで頭の回転が悪く、日下部さんの心配も他所に不謹慎にも二日酔い治った!と喜んでいる私。
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