糖度高めな秘密の密会はいかが?
付き合い始めて、初めて一緒に過ごす誕生日。
ロウソクに火を灯す。
「歌は歌ってくれないの?」
「そっ、それは無理です。ごめんなさいっ」
ロウソクの火を消す前にハッピーバースデーの歌をせがまれたけれど、さすがに1人で歌うのは恥ずかしいから無理っ!
有澄が火を消したら、3度目のおめでとうを伝える。
「24歳になったんだよね?」
「え、違うよ!」
大学卒業後にいろはで働いていたんだから、計算が間違っていなければ24歳のはずだけれど?
もしかして、もっと若いの?
「まさか、もっと下じゃないよね…?」
否定されたので恐る恐る聞いてみると・・・。
「…カッコ悪くて言えなかったんだけど、単位落として留年したから、今日で25歳。ごめんなさい…今の今まで言えなくて…」
有澄は私から目線を外して、俯き加減でバツ悪そうに答える。
「良かったぁ。もっと年下だったらどうしようかと思った…」
「バイトばっかりしてたから留年したんだよ?気にならないの!?」
「うん。私は大学行ってないし、経済学部に入れた有澄は凄いと思うよ。それより、年齢の方が気になってたから学年だと1つしか違わないから安心してる」
「楽観主義者だね、ゆかりは…」
"楽観主義者"───日下部さんにも以前言われた様な・・・。
有澄は大学3年の時に留年したと話してくれたけれど、大学に進学していない私にとって、経済学部と言うだけで尊敬に値するから、留年なんて気にならないの。
そんな事よりも、私の誕生日までは有澄と同い年って事が嬉しい。
ロウソクに火を灯す。
「歌は歌ってくれないの?」
「そっ、それは無理です。ごめんなさいっ」
ロウソクの火を消す前にハッピーバースデーの歌をせがまれたけれど、さすがに1人で歌うのは恥ずかしいから無理っ!
有澄が火を消したら、3度目のおめでとうを伝える。
「24歳になったんだよね?」
「え、違うよ!」
大学卒業後にいろはで働いていたんだから、計算が間違っていなければ24歳のはずだけれど?
もしかして、もっと若いの?
「まさか、もっと下じゃないよね…?」
否定されたので恐る恐る聞いてみると・・・。
「…カッコ悪くて言えなかったんだけど、単位落として留年したから、今日で25歳。ごめんなさい…今の今まで言えなくて…」
有澄は私から目線を外して、俯き加減でバツ悪そうに答える。
「良かったぁ。もっと年下だったらどうしようかと思った…」
「バイトばっかりしてたから留年したんだよ?気にならないの!?」
「うん。私は大学行ってないし、経済学部に入れた有澄は凄いと思うよ。それより、年齢の方が気になってたから学年だと1つしか違わないから安心してる」
「楽観主義者だね、ゆかりは…」
"楽観主義者"───日下部さんにも以前言われた様な・・・。
有澄は大学3年の時に留年したと話してくれたけれど、大学に進学していない私にとって、経済学部と言うだけで尊敬に値するから、留年なんて気にならないの。
そんな事よりも、私の誕生日までは有澄と同い年って事が嬉しい。