糖度高めな秘密の密会はいかが?
「あ、スポンジが奇跡的に美味しい!しっとりふわふわ!」

有澄につられて食後だと言うのに誕生日ケーキを食べると、二度目は成功だったらしく、自分で言うのもなんだけれどもスポンジが美味しく出来上がっていた。

「今度、ガトーショコラ食べてみたい」

「うん、上手く出来るか分からないけど作ってみるね」

有澄は常に食べている訳ではないけれど、どちらかと言えば甘党なので、隠れスイーツ男子。

買い置きのチョコレートが冷蔵庫から消えているのに気付き、買い足してもまたなくなってるのでこっそり食べているのかも。

そう言えば、バレンタインの時もチョコレートを嬉しそうに食べてたから、やっぱり甘党なんだろうな・・・。

゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚ .゚*。:゚

「有澄、有澄、次はアレに並ぼっ!」

「…あははっ、ゆかりって子供みたい」

楽しくて、ついついはしゃぎ過ぎて、有澄に言われて我に返る。

仕事も楽しいけれど、少なからず失敗もあり、全てが上手く行く訳ではないので多少なりともストレスは溜まる。

今日はストレス発散も兼ねて、思い切り遊び過ぎた。

写真も沢山撮って、記念になる物も買ったりして、あっという間に夜。

テーマパークを出て、モノレールに乗る。

混み合う車内で吊革につかまりながら立ち乗り乗車中、疲れた私は無言になっていた。

そんな時、有澄がポツリと呟く。

「ちょっとだけ寄りたい所があるんだけど、いい?」

「うん、いいけど、どこに行くの?」

「まだ言えない…」

有澄の事だから、自分の誕生日なのにレストランを予約してあったりするのかな?とか思いながら聞かずに着いて行くと・・・

とんでもない場所に到着した。
< 205 / 216 >

この作品をシェア

pagetop