糖度高めな秘密の密会はいかが?
それから私達は何も話さず、助けが来てくれるのを待つ。
今までで一度もなかった、この距離感。
不思議と嫌じゃなく、体温の心地良さすら感じ始めた時、『大丈夫ですか?もうすぐ開きますね』と外側から声が聞こえた。
日下部さんの左腕を掴み、腕時計で時間を確認すると閉じ込められてから一時間以内だった。
「お前、腕時計位しろよ」
「仕事中、邪魔なんだもん。バッグにつけてるからいーのっ」
日下部さんの腕から解放されて立ち上がろうとしたら、力が抜けていたのか、上手く力が入らない。
思ったより、エレベーターの中でのダメージは大きかったようだ。
隣ではクスクスと笑っている日下部さんが居て、私だけがパニックを起こし、余裕がなかったんだと改めて気付かされる。
その後は10分もしない内にエレベーターの扉が開いて、日下部さんと二人きりの秘め事は終止符を迎えた。
普段からの日下部さんからは誰も想像出来ないような一面を垣間見たけれど、彼女にだけはそんな顔を見せていたのかな?と思うと、羨ましい様な気もする。
本当の顔はとても優しくて頼りがいのある男の人だったのかもしれない。
そんな人だから、若くして部長職なのだろう。
五年間も一緒に仕事していて気付かなかったのが失礼だったと反省。
今までで一度もなかった、この距離感。
不思議と嫌じゃなく、体温の心地良さすら感じ始めた時、『大丈夫ですか?もうすぐ開きますね』と外側から声が聞こえた。
日下部さんの左腕を掴み、腕時計で時間を確認すると閉じ込められてから一時間以内だった。
「お前、腕時計位しろよ」
「仕事中、邪魔なんだもん。バッグにつけてるからいーのっ」
日下部さんの腕から解放されて立ち上がろうとしたら、力が抜けていたのか、上手く力が入らない。
思ったより、エレベーターの中でのダメージは大きかったようだ。
隣ではクスクスと笑っている日下部さんが居て、私だけがパニックを起こし、余裕がなかったんだと改めて気付かされる。
その後は10分もしない内にエレベーターの扉が開いて、日下部さんと二人きりの秘め事は終止符を迎えた。
普段からの日下部さんからは誰も想像出来ないような一面を垣間見たけれど、彼女にだけはそんな顔を見せていたのかな?と思うと、羨ましい様な気もする。
本当の顔はとても優しくて頼りがいのある男の人だったのかもしれない。
そんな人だから、若くして部長職なのだろう。
五年間も一緒に仕事していて気付かなかったのが失礼だったと反省。