俺がずっと守るから
◇ この手を取って
あれから数日経った頃だった。
「…お呼びでしょうか。父様、母様」
話したいことがある、と、私は父様と母様に呼ばれたのだ。
場所は例によって書斎。
けど、呼ばれたのは私だけであって、李樹も賢木も誰も側にはいなかった。
「彩葉」
「はい」
力強く父様に名前を呼ばれ、背筋が伸びる。
何を話されるのか見当が全くつかないわけではない。
きっと、怒られる。
それが分かっているからこそ、余計に背筋がピシンとしてしまう。
「風都くんから聞いたよ」
「…っ」
やっぱり浮上した三芳くんの名前。
あぁ、予想は的中だ。