俺がずっと守るから
◇ やっと、この想いを
とある金曜日の夜のこと。
「…え、明日っ!?」
「あぁ、明日だ」
私は書斎で、大きな声を上げていた。
「え、私初耳なんだけど…」
「彩葉には言ってなかったからな」
「そこは言おうよ!ていうか言うべきでしょ!」
私の講義相手は、父様でも母様でもなく…へらっと笑っている兄様。
父様と母様は、呑気にソファに座りながら私達兄妹の言い合いを「まぁまぁ」と穏やかに眺めている。
「皆月家の一大イベントだ。彩葉も強制参加だぞ?」
「だったらもっと事前に…」
「ははっ、ドッキリ的な?」
「もう、兄様!!」
急すぎる展開にただただ頭が追いつかない。
そんな書斎の中には、麗美さんもいた。