俺がずっと守るから
誰が予想できるというんだろうか。
そりゃ、近々だなとは思ってはいたけど。
兄様はさっき、急に私を書斎に呼んでこう言ったんだ。
『明日から、俺が皆月家当主だ』と。
そりゃ頭が追いつくわけがない。
だって、その妹がその事実を知ったのが前日の夜だというのだから。
「明日は大規模なパーティーだ。彩葉も準備しておけよ?」
「それは分かってるけど…」
「ん?何か不満か?」
「当たり前でしょ!」
そう言い放って、プイッと目をそらす。
そんな私に「まぁまぁ」と肩を叩いたのはお義理姉さんの麗美さんだった。