俺がずっと守るから



どうやらここ最近よく兄様といたのは、経営についてを学んでいたかららしい。


土日だけじゃなくて、毎晩私が寝た後も勉強していたんだとか。



最初は少しでも勉強して皆月系列の会社に入れるようにと努力していたらしいが、兄様が李樹の経営能力を見込んで "秘書" というポストを与えたとのこと。




話を聞く限り、温厚でおちゃらけていても経営には人一倍厳しい兄様が認めるということは、李樹の能力は相当の物だったんだろう。




「じゃあ、婚約って…」

「司様にも、旦那様にも奥様にも頼んで、もう許可は貰ってるよ。立派に皆月に貢献するっていう条件付きでね」

「…〜…っ!!」



何もかも、嬉し過ぎる報告だった。


もう我慢できずに涙がポロポロと零れ出す。




「改めて、───彩葉」

「はい…っ」



私の目元をスッと拭った李樹は、静かに真っ直ぐ、私の名前を呼んだ。




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