俺がずっと守るから



「少しだけ仕事があるから、それが終わってからなら空いてるよ」

「本当っ?」



俺の言葉に目を輝かせる彩葉が可愛くて仕方ない。


ずっと押さえ込めてきた分、婚約した時には一気にタガが外れた。




「じゃあ、仕事終わったら私の部屋に来てね!」

「うん、分かった」


だから正直なところ、彩葉の部屋になんて行けば自分を抑えるのが大変になるというのに。



やっぱりそこらへんの理解が足りないこのお嬢様には、少し苦労させられる。





「ははっ、お前も大変だなぁ」

「もう少し他に言うことないんですか…」


彩葉を家に送り届けた後、俺は司さんと麗美様が暮らしている家に向かっていた。



仕事上「司様」と呼んで欲しくないらしい彼に、俺は恐れながらも「司さん」と呼ぶ日々。



それでも、少し慣れて来て大分気兼ねなく話せるようになって来ている。



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