俺がずっと守るから



「手出したら教えろよ?一発殴ってやるから」

「…一生教えません」


こんな会話でさえ、抵抗なくできてしまうほどに慣れが恐ろしい。



司さんには本当、感謝してもしきれないほどの恩でいっぱいだ。




「にしても椎名。お前も大分成長したな」

「司さんのお陰です」



この先どんなことがあろうとも、俺は一生この人についていく。


一応、義兄だしな。




「いやー、あの頃はお前がこんなにも熱心だとは思わなかったよ………って、もうこんな時間か」


少し失礼な発言をした司さんの口が、時計を見てパッと止まったのは21時。




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