俺がずっと守るから



「お前このあと、彩葉と約束あるんだろ?今日はもういいぞ」

「え、いいんですか」

「おう、今日は特別な日だしな」

「?」



意味深にニヤッと笑みを浮かべる司さんに背中を押され、俺は皆月の家へと戻ることに。


何故か「おめでとう」とまで言われ、疑問に思いながらもとりあえず彩葉の元へと急いだ。



────コンコン

「彩葉?」


家に着いて、俺は真っ先に彼女の部屋を訪れノックする。



この家で堂々と彼女の名前を呼ぶことに、実は未だに少し慣れていなかったり。




「おかえり、李樹」

「うん、ただいま」



けど、彩葉がこうして毎回笑顔を向けてくれる度にそんな不慣れなどどうでもよくなってしまうから不思議だ。



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