俺がずっと守るから



椎名クンの考えていることはイマイチよく分からない。




彩葉ちゃんからの想いに気付いていないわけがないのに、容赦なく突き放す。


そのくせ、ボディーガードという肩書きを使って彼女から離れることはしないんだからやっぱり不思議だ。





「おはよーっ、三芳くん!」

「三芳くん、今日もかっこいいね〜」



学校に着けば、あっという間に周りに女の子たちが集まる。


それを笑顔で対処しながらも、俺は彩葉ちゃんのことがずっと視界に入っていた。




教室に入るまで繋がれた手。


教室に入ってしまえば離れるそれも、合間の休み時間ごとに側には椎名クンが寄る。




彼の護衛は徹底だ。



けどその護衛には万が一の危険に備えての他にもう1つ目的があるような気がしてならない。




「いーろはちゃん」

「へ?…あぁ、なんだ三芳くんかー」

「うわ、反応が雑だね」



クスクス笑いながら彼女の側に寄る。



今までは学校で近付くことはしなかったけど、どうしても学校内の彼女とも関わりたいという心境の変化があった。



この感情は中々厄介らしい。



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