俺がずっと守るから



***



「Welcome back, princess.」

「…なんの真似ですか、三芳くん」



英会話が終わって客間に行けば、入った瞬間に三芳くんはそう言ってペコリとお辞儀してきた。




意味は「お帰りなさい、お姫様」…って、そうじゃなくて。




「なんで急に英語?」

「ん?彩葉ちゃんが英会話帰りだから?」

「答えになってるの?それ」



私の疑問にクスリと笑う三芳くん。


もう、意味分かんない。




でも、流石三芳くんだ。


発音がとっても綺麗。




「あれ、そういえば椎名クンは?」

「李樹には戻ってもらったよ」

「え、なんで?」



キョトンとした表情の三芳くんにため息をこぼす。



「2人会わせたら喧嘩しちゃうでしょ」

「あぁ、なるほど」


私が言うまで気付いてなかったのか、それを聞くと三芳くんは納得したようだった。



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