あの日の約束を、君ともう一度





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「....ごめんね」












帰り道、学校を出てから続いていた沈黙を破ったのは染谷だった。











俺ら以外に誰もいない道に落とされた「ごめんね」の意味がわからない。











なにに対しての「ごめんね」なのか。












どんな意味を持った「ごめんね」なのか。












そもそも、なぜ染谷か謝ったのか。












俺には全く理解できなかった。












「.......なにが?」












静かな住宅街。












また、沈黙が続く。












「............依月が練習してる間、寝ちゃったから。あと....、な、泣いちゃったから」











気にしなくていいって言ったのに。












「マネって普通に運動するのと同じくらい疲れるだろ?だから、寝てたってなんも思わない。むしろ大変なのに付き合ってくれて嬉しいし。」











ただでさえマネという新しい立場で疲れてるはずだ。










それなのに、俺に文句ひとつ言うことなく待っていてくれる。










「泣いちゃったていうのは、別に俺気にしないし。誰にも言わねぇよ。」









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