あの日の約束を、君ともう一度
「.....ごめん皐月。」
「なんだよ...?」
私は結局弱くって。
逃げる道を選ぶんだ。
「“できない”なんて嘘。本当はもう飽きちゃったの。」
「は...?意味わかんねえよ。...んで、そんな嘘つくんだよ」
ごめん、ごめんね皐月。
こんなの嘘。
嘘をついておいて気づいて欲しい、なんて。
虫が良すぎる。
私って本当に最低だ。
「もう飽きちゃったから、桜丘でバスケやってないの。」
信じられないというような目で、私のことを見つめる皐月。
衣月は、無表情で。
私を見る目は、ひどく冷たかった。
「じゃあなんで、俺にバスケを教えたんだよ」
「それは.....最初に見た時、全然シュートが入ってなかったから、可愛そうだなって」
「んだよそれ!!!結局同情してたのかよ!」
傷つけてしまってごめんなさい。
こんな最低な私を、嫌ってよ。
軽蔑してよ。
──────突き放してよ。