あの日の約束を、君ともう一度
3Q【嘘が崩れたとき、全てが始まる】
1
「はぁ...」
何度も漏れる溜息。
理由なんて分かりきっている。
昨日、衣月達と喧嘩をしたから。
誰もいない中庭。
そんな中庭に、私は1人で座っていた。
「────さや...?」
「莉花...」
振り返ると、そこには莉花がいて。
そういえば、あの日からまともに話していなかった。
私はなんとなく気まずくなって、目をそらした。