あの日の約束を、君ともう一度
「た、ただいま〜」
怒られるかな...。
怒られるよね...?
「沙耶香!!あんたこんな時間に外に出ないの!」
降ってくるお母さんの怒声。
お母さんは大分ご立腹のようだ。
「...ご、ごめんなさい」
ここはとりあえず謝っておこう。
そうすればいつもみたいにきっと、許してくれる。
そう、いつも通り─────。
「なんど同じことで怒られれば気が済むの!」
うわ、やばい。
流石に同じことを繰り返しすぎた。
私が覚えてる限りでも5回は軽く超えている。
「全く反省してないじゃない!」
...確かに反省してない。
だって、左手が使えなくなったら夜に走ったらいけないの?
別にいいじゃない。
確かに心配させてるかもしれないけど、やっている事は昔と変わらない。
それなのに、どうして今は怒られないといけないの。
「あんたは普通だと思ってるかもしれないけどねぇ、あんたは普通じゃないのよ!」
目の前でフラッシュがたかれたのかと思った。