あの日の約束を、君ともう一度
「さ、さや?」
莉花は困惑しているようだった。
「私の気持ちなんて、莉花には分かんないでしょ!?」
分かるわけない。
分からなくて当然だ。
私だって、莉花の気持ちはわからないのだから。
自分でも分かっているのに、言葉は止まらない。
「私だって、好きでバスケをやめた訳じゃない!もっとやりたかった!高校でもやるって思ってた!」
莉花は関係ない。
莉花はなにも悪くない。
こんなことを言われる筋合いなんて、莉花にはない。
わかっているのに。