あの日の約束を、君ともう一度
6
「...話ってなに?」
私は振り返って依月の顔を見た。
今度は何を言われるんだろう。
そう思って、凄く緊張したし、怖かった。
それなのに振り返って目が合った依月は、いつもとは違った。
依月は申し訳なさそうに下を向いていた。
いつもなら私の目を真っ直ぐに見て、私を責めるのに。
私は小さくため息をこぼして、依月に声をかける。
「...どうしたの」
私の言葉に、依月はゆっくりと顔を上げ私と目を合わせた。
「...なぁ染谷」
やっと話し始めた依月は、やっぱり申し訳なさそうだった。
いつもとは違う弱々しい声に、驚きを隠せない。
「...お前、バスケが飽きたなんて嘘だろ?」
「.......は?」
突然の依月の言葉に、そう返すのが精一杯だった。