私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?
そして大樹と入れ違いで恋が入ってきた。



恋はここに来てからあまり私と目を合わせてくれない。



「あのさ、志帆。・・・・・・・今の、聞こえちゃったんだけど・・・・。その、えっと、」




遠慮がちに私に言う恋。



「・・・・そっか。ごめんね?・・・・・とりあえず、話したいから座って。」




そう言うと私の隣に置いてあった椅子に座った。



恋はずっと下を向いているから、私も恋の方は見ずに前を向いて話す。



「ずっとね、大樹のことが好きだった。でも、私が告白したらその3人の関係が壊れちゃうって思って言えなかった。・・・・でも、大樹が恋のこと好きだから応援してって言われた時、諦めなきゃって思ったの。」



恋は何も言わずに下を向いてる。



恋がどんな思いで聞いているのか分からない。



「でもさ、・・・・なかなか消えてくれないんだよねー。好きって気持ちは。・・・・大樹が好きな時間が長かったのかなー?なんか、ずるずるずっと諦められなくて。でも、大樹の邪魔にはなりたくないから相談に乗ったりして。」


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