私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?
そっと教室を除くと、中には大樹君と恋ちゃんが二人で話していた。



盗み聞きは良くないと俺はこっそり扉の横に置いていたリュックを取る。



その時、恋ちゃんが志帆というのを聞いた。



ん?



志帆?



・・・・・昨日なんかあったのか?



それなら今日行かない方が良かったりする?




そう思って俺は廊下の壁に寄りかかって、二人の話を聞く。



「えっと、じゃあ聞いてたの?志帆が俺に告白したこと。」



「・・・・・うん。」



・・・・・・・・・・・・・・・え?



俺の頭がフリーズする。



志帆が大樹君に告白した?



予想外の言葉に俺はその場に固まる。



中ではまだ2人が話している。



でも、これ以上聞きたくなくて、俺はその場から走って逃げた。



志帆が告白した。



・・・・・・・・・・・・俺が告白しても、志帆の気持ちが傾かなかった。



そう、



言われているのと同じだ。



・・・・・・・・・何が、俺のことを好きになるだ。



無理だったんだよ。



最初から。


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