私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?
「ふふっ。ごめん。・・・・・・・弘人、ごめんなさい。たくさん迷惑かけて、傷つけて、心配かけて。だからね、もうそんな思いさせない。」



「・・・・うん。俺も。無視して、無言で、志帆を避けるようなことしない。だって、お互いのこと分からないと俺たちすれ違うから。」




「そろそろ、バス乗ろっか。」



「あっ!そうだな。」



俺は志帆の手を握って、バス停まで歩く。



今隣に志帆がいて、俺のことが好きで、それだけで奇跡ってくらい嬉しい。



「次のバスは・・・・・・あと20分!?」



「えぇーー!寒いーー!!」



寒いのが苦手らしい志帆は1人文句をぶつぶつ言っている。



なんか、やっと志帆らしいところを見た気がする。



「時間まで、駅の中にいるか?」



「うん。でも、あっちのイルミネーション見たい!!」



駅の中にはイルミネーションがあって、そこで写真を撮る人がたくさんいた。



キラキラ光っていて、すごく綺麗。



「・・・・綺麗だねー。」



「そうだな。」


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