私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?
そう言って志帆と仲良く話している恋ちゃんの方を見る。




まぁ、確かに可愛いよね。




すっごく、女の子。




「まぁ、俺は自分でどうにかしようと思ってるよ。志帆に頼ってるところもあるけど。」




それが志帆を苦しめてるんだよ。




自分でどうにかしたいって思ってるなら、どうにかしろよ。




頼ってるのわかってるなら、頼るなよ。




とは言えず、なんか悔しかった。




志帆は大樹君のことを思っているのに、呑気にそんなことを言って。




てか、俺が怒ることじゃないのかもしれないけど。





これは完璧、ヤキモチ。




勝手にヤキモチ妬いてるし。



そんな自分に気づいたら、心底自分のことがダサく思えた。




「そうだね。大樹君も自分で何か行動起こせば?」




「おっ、おう。なんか今日の弘人おかしいな。」




「え?」




急にそんなこと言われるから俺はびっくりした。




「なんか、変に怒ってるように見えるし。なんか、朝から機嫌悪くね?あっ!まさか、ヤキモチとか!?志帆の話を俺がするから!?」




とか言って1人で楽しそうにしてる。



でも、実際・・・・・・・・・・外れてはいないし。




思い返せば、俺はかなりヤキモチ妬きだと思った。




朝だって、大樹君のことを考えて欲しくなくて走ってバスに向かったし、志帆が大樹君を見ているのもなんか、見て欲しくなかったり。

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