私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?
そう言ってニカッと笑う弘人。



・・・・・・・・・詐欺だ。



サラッと可愛いなんて言って・・・・・・・



「なに?志帆照れてるの?・・・顔赤いよ?」



そう言って弘人が私の顔をのぞき込む。



また私は体温が上がって顔が赤くなる。



「あはははは!志帆わかりやすいなー。」



「もう!からかわないでよ!!・・・あぁー。恥ずかしい/////」



「ごめんごめん。ほら、人多くなって来たから手ぇ出して。」



私は言われた通り弘人に手を差し出した。



すると弘人がギュッと私の手を繋いだ。



そうして何も言わずに歩き出す。



弘人はこういう気遣いとか、さり気ない優しさが上手い。



そんな所が弘人のいい所だって思う。



私は弘人の隣に並んで、裾を引っ張った。



「弘人、ありがとね?」



そう言うと弘人はちょっと顔を赤くして笑った。



「どういたしまして。」



屋台を回りながら食べたいものを買っていく。




どれにしようか迷うなーー。



「あっ!りんご飴!!」



お母さんがりんご飴大好きでに頼まれたけど、私も大好き!!



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