私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?
次の日も熱が下がらなくて私は病院に来ている。
お母さんが急遽仕事になったから1人で。
それにしても人が多いなー。
受付をすませて、待合室で待っていると、20分くらいで名前を呼ばれた。
「うん。これは風邪だねー。夏風邪だから、長引くかもしれないけど、薬ちゃんと飲めば大丈夫だよ。」
「はい。ありがとうございます。」
診察室から出て、会計を済ませようとすると誰かにぶつかってしまった。
「あっ!ごめんなさい。」
「いえ、こちらこそ・・・・って、志帆!?」
「えっ!?・・・弘人!?」
そこにはマスクをつけた弘人の姿。
「大丈夫!?診察終わったの!?そんなに酷かった!?」
周りに人がいるのに大声で話してくる弘人。
「え?あっ、大丈夫!!ただの夏風邪だった。それに、声大きいよ!!」
「えっ!?あっ、ごめん。・・・じゃあ昨日電話してた時、かなり酷かったじゃん。体調。」
申し訳なさそうに言う弘人。
「まぁー、少しは?でも、電話くらい大丈夫。」
「あー!ごめん。・・・・・そんな時に何回も電話して。まじでごめん。」