紳士的?その言葉、似合いません!



わたしが何をしたというのでしょうか、神様。どう頑張って振り返っても貴方様に不敬罪と言われるようなことが何も心当たりがないのですが。


それとも何ですか、あれですか、人生乗り越えられない試練はない的なあれですか。相手がこの人なだけでそれはもう超えられない壁なんです諦めてください。


現実を直視したくないがためにそんなことを考えるもののそれをこの都築さんが認めてくれるはずもなく。



「ふふ、最近は私の愛も欠片ほどには理解してくれているだろうと甘くなってましたからねぇ。ちょうどよく明日は休日ですから改めて私の愛情に溺れさせてあげますよ?」



ふふふ、とあくまで穏やかな笑みを浮かべてわたしを見る都築さんに背筋がぞわっとした。もちろん恐怖で。


見た目はいつも通りに見えるけど目が笑ってない。ついでに雰囲気が怖い。これは、静かに、でも確実に、怒ってますよね…?


ではここで質問です。(誰にとか聞かない。これでも結構パニックなってるんです)こういうときの都築さんが取る行動は?正解はつまり監禁もどきの抱き潰されコースなわけで…



「い、やいやいやいや!!これは浮気じゃないですから!」



というかそもそもわたしと都築さん付き合ってないでしょ?!という問いはここでは言わない。そんな自爆するようなことは断じて言わない。わたしだって命は惜しい。




< 59 / 94 >

この作品をシェア

pagetop