紳士的?その言葉、似合いません!
「やめて下さい!」
なんだか無性にイラッときて触れてくる手を叩けばその瞬間逆に手を取られてベッドに縫い付けられる。
両手とも押さえつけられてキッと睨みつければ壮絶なまでの笑み(ただし目これっぽっちも笑っていなかった)に少し怯えてしまった。
「あの男はよくて私は駄目なのですか?」
「そ、ういうわけじゃ、」
「ではいいですよね?少々苛立ってるので優しくはしてあげられませんが大丈夫です。嫌ってほど気持ちよくさせてあげますから」
大丈夫ですと言いながら表情が裏切ってますが。容赦なくわたしの服に手をかける都築さんに背中に冷や汗が流れる。
声や態度からしてみて機嫌が大変よろしくないのは理解している。したくはなかったけど経験から理解してしまうこの理不尽さ。いやそれは今はいい。
ただこういうときの都築さんがどれほど、本当に有言実行というか、こちらを蔑ろにはしないけど自分本意というか…とにかくわたしが明日起きられなくなるぐらいに酷使されるのは明白で。
わたしの妊娠に関しての知識といえば残念なことにこれっぽっちもない。だから今こういう行為をしていいのかもわからないしもしして赤ちゃんが流れたらと考えると頭が真っ白になってしまって。
「や、やだ…!本当にやめて、お願いっ」
ただやめてもらうことしか考えつかなくてつい…そう、言うつもりなんてさらさらなかったのに(というか逃げる気満々だったのに)ついぽろっとこぼしてしまったのだ。
「赤ちゃんが…っ」
「……赤ちゃん?」
………………あ゛。