向日葵にさよなら。

「いや、そんなことないけど、でも……僕は君を表面的にしかみていなかったのかもしれない」

 僕がAランクだと思っている人は、自分をいい風に見せるための努力をしているのかもしれない。すべてが順調にいっているように見えるけれど、みんな何かしら悩みを抱えているのかもしれない。

 そんなことも知らずに僕は、ただきらきら輝いている人たちを羨ましく感じていた。

 自分で自分を見限って、楽な方向に逃げていたんだと思う。
 倉本とこうやって話をしなかったら、何も気づかずに生きていたのかもしれない。


「松波くんは自分のことをCランクっていうけど、そんなことないと思うよ」

「いいよ、フォローなんてしなくても」

「本当だよ? だって、あんなにきれいなお花のアレンジができるんだもの。お花の扱い方とか、花言葉とかにも詳しいんでしょ?」


 
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