異世界




………あの生意気猫…
私以外見えてない感じだな



あんな奇妙な猫がスルーされるわけないもんね。


もっと言えば人があの猫の体を堂々と過ぎて行ってるから


でも、その猫を歩いて行った人はちょっと気持ち悪そうにしてたけどね、


あの猫もあの猫で透けるとは言え
踏まれたり体を足で通られても気にしないかのように



私を


あの小さな顎で「はよ来い」と


命令してる





あ"ぁぁぁ〜!!


嫌な予感しかしない!!




仕方なく猫のそばに行けば


「やれやれ、やっと来たか」と言わんばかりにため息をつき先を行く猫




………このくそ生意気猫が




これは…ついてこいという事かな。




しばらくその猫のあとを追えば
路地裏で立ち止まる




そしてふわっと宙に浮く猫




うわぁ……やっぱ飛ぶんだ



もしかしたらあの羽は飾りで普通の猫の予想もしてたけど……



まぁ……そうよね……。飛ぶよね。




なら、最初から宙に浮いてて欲しかったかな



「…ねぇ、キミは来栖 乃亜 で
あってるかい?」








まぁ、もう、予想してましたけど









ついにしゃべり出したぞこの猫








< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop