未定
はじまりとおわり
私は産まれながらにして人という生涯を終えた。
────そう。私は『死徒』だった。『死徒』の印は…右目の中に。
だけど両親は私に『麗心華(れみか)』という名前を付けて大切に育ててくれた。
ある日、中学生になった頃の朝────
私は学校に向かい歩いていた。その時、
「やめて!もうやめて!」
男性と女性の混ざった声が聞こえてきた。
私は登校に時間があった為、その声のする方へ向かった。
「苦しめないで…おねがい!」
声が大きくなり近い事がわかった!
私はその声に向かい
「何があったんだ!?」
と、声を出した。そしてその声の主を見ると。
禍々しい気配を発し、人の形を象っているが少し崩れ、紫色に黒を足した色をした不気味な生き物がそこに立っていた。
「なんだ…これ…」
「私…が……みえ…の?」
言葉を聞き取るのが難しくなってきた。
「…たす…て。わた…、…れも…」
私は突っ立っている事しか出来なかった。
その時、
「お前…禍者がみえんのか?」
「え…?」
私は男の人の声のする方を向いた。
「見えんのかって聞いてんだよ…」
「…はい」
「なら…仲間って事だ」
「仲間?」
私には全く分からなかった。ただ、両親からは人と少し違う、その目を隠しなさいと言われていた。
「ほらよ」
男の人は左手の甲を見せた。そこには私の右目の中の印と同じだった。
「…!」
「お前は?どこにある?」
「…ここ」
私は印を見せるために開眼する。そして指を指す。
「…ほう。面白いところにあんじゃんか。…とりあえず禍者を祓うぞ…」
「祓う…?」
「『死徒』の力を使った事が…ないか。なら…俺の真似をしろ。…『我は死神の力を宿す者 史悠。我の力を認め、我に真の力を与え給え!』」
男の人がそう唱えると両腕に赤黒い怪物の様な手が現れた。
「これは…自分に合うものが現れる。強くなりゃあもっとそれに合うもんがでる。お前は何かな?…やってみろ」
「…わかった…」
私は意識を集中させる。
「『我は死神の力を宿す者 麗心華。我の力を認め、我に真の力を与え給え!』」
すると、何も無い私の目の前に大きな鎌が現れた。私はそれを取る。そして取った瞬間私は力と勇気が溢れてきた。
「…死神が持っているとされる武器…か。よし、それなら禍者を倒せる」
「え…?」
「通常の武器じゃ通用しねぇんだ!」
そういうと彼は禍者に向かい走り出した。そして右手で攻撃を仕掛けるが避けられる。
「くそっ…。お前もその武器使え!その目を戻しゃあ武器も消えっからよ!」
また彼は左手の甲みせる。そこには先程の印が光っていた。
「何でもできる…何でも…。壁は越えるためにあるんだ!」
私も彼と同じように走り鎌を振り下ろす。だが、それも避けられる。
「…うあ……どうして?…殺す…の?」
「まだだ!」
鎌から手を離し左手を自分の左側に広げる。そして手から数cmの所で先程の印が現れクナイが出てくる。そして降ろしていた右手の下にも現れた。
「…覚悟しろ!」
「……やるじゃんよ…」
「…楽しませてくれる…の?ひゃひゃひゃっ!」
「はぁぁぁああああああああ!」
両手で禍者に向かって振り下ろす。
「…それで…当たると…?ひゃひゃっ」
「これはっ!?」
振り下ろす片手を禍者に当てた。そして右手のクナイを離し、鎌を持つ。
「ぐあっ……痛い…!」
痛がる禍者に鎌を振り下ろす!
「痛い痛い!やめてぇ!」
「はぁぁぁああああああああ!」
禍者が半分に裂け黒い光が空へ消えていった。
「…初めてにしては…やるね?…俺は双坂中(ふたさかちゅう)の2年。姫川 史悠」
「ありがとうございます。私は双坂中の1年。志野 麗心華です」
「麗心華…ね。あと…仲間集めは2人か…」
「え…?」
「俺たちの仲間…死徒は5人いる。んで、俺と麗心華、そして臨海(りんか)がいて…てな」
「臨海?」
「ああ。高校1年生の奴さ…まあ…俺の兄貴…だ。なんか知らんが姫川に死徒が2人いるんだ。…元々姫川が最初なのかも知んねぇな」
「話すのはそれくらいにしとけ…テメェらはやく学校行け」
「…早く行くぞ」
「え?」
「俺の兄貴だ…怒らせんな…よ…。あとその目戻せ。武器持ちっぱだ」
「え?あ!」
「遅刻すんぞ!はよしろやぁ!」
「…怖」
「ヤクザといた事あったからな…」
「はぁっ!?」
「おらぁ!はよしろってんだよ!」
「…怖すぎだって」
「やっと来たか…」
「たかが2分だろ」
「2分が大事なんだよ!言えば一秒もだ!」
「なら!こうやって話してる時間が無駄じゃろうが!」
「…怖くて何も言えない」
「…そうだな。ほらよっ!」
「えっ!?」
「サンキュー兄貴!」
「アイス一本な」
「…わかったよ」
「じゃーな!」
「何が起きたの?」
「『死徒の能力』『呪術』。あれは呪の力は無いがな。呪術は禍者に対して呪い、禍者が逃げても位置を特定したり色々できる。そんな奴。俺は『断裂』。禍者を剣や自分を使って祓う者の事。お前もそれに近いかもな。俺たちは役職を能力と呼んだりしている」
「そうなんだ…」
「じゃあ帰りここで集合だ」
「うん」
なんて事があった。私が初めて禍者を見た。
未だに、死徒の1人が見つかっていない。
誰も情報を得ていない。女なのか男なのか。全て不明だ。
揃っているメンバーは、
私『志野 麗心華』、『姫川 史悠』、『姫川 臨海』、『二ノ瀬 彩葉(あやは)』。
彩葉の案でそれぞれに名前を付けた。
私が『シノレ』、史悠が『カシュウ』、臨海が『ノゾ』、彩葉が『セアヤ』となった。一番文句を言ってたのが史悠だったが、兄の言葉によりいい事とした。
────そう。私は『死徒』だった。『死徒』の印は…右目の中に。
だけど両親は私に『麗心華(れみか)』という名前を付けて大切に育ててくれた。
ある日、中学生になった頃の朝────
私は学校に向かい歩いていた。その時、
「やめて!もうやめて!」
男性と女性の混ざった声が聞こえてきた。
私は登校に時間があった為、その声のする方へ向かった。
「苦しめないで…おねがい!」
声が大きくなり近い事がわかった!
私はその声に向かい
「何があったんだ!?」
と、声を出した。そしてその声の主を見ると。
禍々しい気配を発し、人の形を象っているが少し崩れ、紫色に黒を足した色をした不気味な生き物がそこに立っていた。
「なんだ…これ…」
「私…が……みえ…の?」
言葉を聞き取るのが難しくなってきた。
「…たす…て。わた…、…れも…」
私は突っ立っている事しか出来なかった。
その時、
「お前…禍者がみえんのか?」
「え…?」
私は男の人の声のする方を向いた。
「見えんのかって聞いてんだよ…」
「…はい」
「なら…仲間って事だ」
「仲間?」
私には全く分からなかった。ただ、両親からは人と少し違う、その目を隠しなさいと言われていた。
「ほらよ」
男の人は左手の甲を見せた。そこには私の右目の中の印と同じだった。
「…!」
「お前は?どこにある?」
「…ここ」
私は印を見せるために開眼する。そして指を指す。
「…ほう。面白いところにあんじゃんか。…とりあえず禍者を祓うぞ…」
「祓う…?」
「『死徒』の力を使った事が…ないか。なら…俺の真似をしろ。…『我は死神の力を宿す者 史悠。我の力を認め、我に真の力を与え給え!』」
男の人がそう唱えると両腕に赤黒い怪物の様な手が現れた。
「これは…自分に合うものが現れる。強くなりゃあもっとそれに合うもんがでる。お前は何かな?…やってみろ」
「…わかった…」
私は意識を集中させる。
「『我は死神の力を宿す者 麗心華。我の力を認め、我に真の力を与え給え!』」
すると、何も無い私の目の前に大きな鎌が現れた。私はそれを取る。そして取った瞬間私は力と勇気が溢れてきた。
「…死神が持っているとされる武器…か。よし、それなら禍者を倒せる」
「え…?」
「通常の武器じゃ通用しねぇんだ!」
そういうと彼は禍者に向かい走り出した。そして右手で攻撃を仕掛けるが避けられる。
「くそっ…。お前もその武器使え!その目を戻しゃあ武器も消えっからよ!」
また彼は左手の甲みせる。そこには先程の印が光っていた。
「何でもできる…何でも…。壁は越えるためにあるんだ!」
私も彼と同じように走り鎌を振り下ろす。だが、それも避けられる。
「…うあ……どうして?…殺す…の?」
「まだだ!」
鎌から手を離し左手を自分の左側に広げる。そして手から数cmの所で先程の印が現れクナイが出てくる。そして降ろしていた右手の下にも現れた。
「…覚悟しろ!」
「……やるじゃんよ…」
「…楽しませてくれる…の?ひゃひゃひゃっ!」
「はぁぁぁああああああああ!」
両手で禍者に向かって振り下ろす。
「…それで…当たると…?ひゃひゃっ」
「これはっ!?」
振り下ろす片手を禍者に当てた。そして右手のクナイを離し、鎌を持つ。
「ぐあっ……痛い…!」
痛がる禍者に鎌を振り下ろす!
「痛い痛い!やめてぇ!」
「はぁぁぁああああああああ!」
禍者が半分に裂け黒い光が空へ消えていった。
「…初めてにしては…やるね?…俺は双坂中(ふたさかちゅう)の2年。姫川 史悠」
「ありがとうございます。私は双坂中の1年。志野 麗心華です」
「麗心華…ね。あと…仲間集めは2人か…」
「え…?」
「俺たちの仲間…死徒は5人いる。んで、俺と麗心華、そして臨海(りんか)がいて…てな」
「臨海?」
「ああ。高校1年生の奴さ…まあ…俺の兄貴…だ。なんか知らんが姫川に死徒が2人いるんだ。…元々姫川が最初なのかも知んねぇな」
「話すのはそれくらいにしとけ…テメェらはやく学校行け」
「…早く行くぞ」
「え?」
「俺の兄貴だ…怒らせんな…よ…。あとその目戻せ。武器持ちっぱだ」
「え?あ!」
「遅刻すんぞ!はよしろやぁ!」
「…怖」
「ヤクザといた事あったからな…」
「はぁっ!?」
「おらぁ!はよしろってんだよ!」
「…怖すぎだって」
「やっと来たか…」
「たかが2分だろ」
「2分が大事なんだよ!言えば一秒もだ!」
「なら!こうやって話してる時間が無駄じゃろうが!」
「…怖くて何も言えない」
「…そうだな。ほらよっ!」
「えっ!?」
「サンキュー兄貴!」
「アイス一本な」
「…わかったよ」
「じゃーな!」
「何が起きたの?」
「『死徒の能力』『呪術』。あれは呪の力は無いがな。呪術は禍者に対して呪い、禍者が逃げても位置を特定したり色々できる。そんな奴。俺は『断裂』。禍者を剣や自分を使って祓う者の事。お前もそれに近いかもな。俺たちは役職を能力と呼んだりしている」
「そうなんだ…」
「じゃあ帰りここで集合だ」
「うん」
なんて事があった。私が初めて禍者を見た。
未だに、死徒の1人が見つかっていない。
誰も情報を得ていない。女なのか男なのか。全て不明だ。
揃っているメンバーは、
私『志野 麗心華』、『姫川 史悠』、『姫川 臨海』、『二ノ瀬 彩葉(あやは)』。
彩葉の案でそれぞれに名前を付けた。
私が『シノレ』、史悠が『カシュウ』、臨海が『ノゾ』、彩葉が『セアヤ』となった。一番文句を言ってたのが史悠だったが、兄の言葉によりいい事とした。