..恋の方程式..
「ん?何?仲谷先生ウザイって?」

私が口を開く前に

愛ちゃんが言った。

「谷原さん!それ禁句やろ…」

さらにへこむ私。


「先生ー逆。
好きやねん。」

そう言って仲谷さんの
いる職員室を指差した。

「意味がわからん。」

先生がふざけた口調で言う。

「あれの何が良いん?理解できひんわ」

確に仲谷先生を好きだと言う生徒はめずらしいと
聞いていた。

みんな、
河原先生と言う先生の方が良いと
言う。

河原先生と言うのは
文系の若い男の先生だった。

「それ、みんな言うねん。
みんな河原先生の方が良いって…」

「私もそう思うー。
河原先生のほうが大人やし。
落ち着いてるし。」

正直なとこ、
ぢゃあちょっかいかけないでよ!
って思った。

でも
そんなこと言えるわけがない。

「まぁ確かにちょっと前までは
藤村派か仲谷派にわかれてたけどな」

その瞬間職員室も自習室も

沈黙になった…


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