..恋の方程式..
8月26日

私にとって幸せすぎた日。

数学の授業…
前までは大嫌いだった。
でも今は大好きだよ。
先生が教えてくれるから…

「ここ間違えた人ー」

私は手を挙げた。

「間違えた?」

「うん…だって意味わからんもん。」

「大丈夫やって。」

そう言って、
みんなが分かるような簡単な問題を
丁寧に説明してくれた。

麻衣…
私先生のこういう
優しさにひかれたんだよ…

「五十嵐さん。200万円くらい出してくれたら、俺女子校じゃない限り、五十嵐さ
んの代わりに受験したんで。」

先生が突然わけのわかんない事を言い出した。
200万円…
高いのか安いのか…

そして先生が何気なく言う。
「絶対合格させたるから…」

私の頭を何度もぐるぐる回ってる…
「絶対合格させたるから…」
ッッて言葉が…

そういう事は
言っちゃダメだよ…
またキュンってなる…
また好きになっちゃうじゃん…

頭から、その言葉が消えないまま
授業が終わった。

「先生ー」
私が先生を呼んだ。

「どしたん?」

「この前分からんって言うてた、問題あるやん?
教えてほしいんやけど、
いつやったらいける?」

「今いけるから教えたるわ。」

そういって先生は
私の横の机に座った。

いつも後ろから見てる
先生の腕捲り…
すごい近いんだ。

先生は教えながら
チラチラとこっちを向くけど、
近すぎて私は先生の顔を見ることができなかった。

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