何年経ってもあなただけを
「総長!!」



「あいつらが攻めてきました!!」



「「九龍のやつらが!!」」



九龍……。



狼鬼と敵対している暴走族。



お互いに正統派の族でも争いは絶えない。



その理由はただ一つ。



No.1を手に入れたいから。



それがわかっているから、私は戦い続ける。



大切なこの居場所を守るために。



だけどね?



相手が君だから。



私はどうしても乗り気になれない。



君は私が誰かも知らない。



〝昔の私〟も、〝今の私〟のことも。



何一つ知らないのだ。



それがすごく残酷なことだって。



君は知らないんだろうな。




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